こんにちは。宮城県石巻市の愛情たらこのみなと 店長の木村 朱見です。
今日は少しだけ長いお話をさせていただきます。最後までどうぞよろしくお願いいたします。
東日本大震災から今日で3年。
亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、被災された皆様とご家族の方々に心よりお見舞い申し上げます。
そして、震災前からずーっとご愛顧いただいておりますお客様、震災をきっかけに当社をご愛顧くださいました皆々様、いつも本当にありがとうございます。
この3年間、皆様からの「美味しい」の一言に支えられ、頑張ってこられました。
<あの壊滅的な被害を受けた1年目>
とにかく無我夢中で突っ走るしかありませんでした。今できること、やれることをひたすら一生懸命生きるために…。
<まだまだ頑張らねばと2年目>
最初から復興特需なんて続くわけがないと思い、それに頼らないで済むような自立への道を暗中模索で駆け抜けた1年。
<そして3年目の、この1年間>
2年過ぎても何も変わらない厳しい現実に、社員も経営陣も、ただ頑張るだけでは頑張りきれないことに直面し、
現実への不安と心配の方が大きくなるばかりで、みんなの体にも不調が…。
そんな中、新しく工場、店舗、事務所が入った新社屋の建設が決まりました。
今度の工場は建設費高騰の予算と敷地の関係で現在の面積の半分。だいぶ狭くなる分、動線を駆使し最効率化で今より生産性をあげることを重点に、工場の設計には社員たちが実際の経験から得たノウハウを活かすべく、どんな細かいことでも皆で知恵や意見を出し合い(設計図の修正10回)、とうとう「みんなの工場」の着工にこぎつけました。この建設で、元気を失いかけていた皆が新社屋に「夢と希望」を語ることにより、再び元気を取り戻そうとしています。
被災地の建設費がありえないほどの高騰したため、当初の思い描く通りにはいかなく、諦める内容も多くなりました。
でも震災後、そもそも思い通りにことが運ぶことがなかったんです。「これが現実」「これが当たり前」といつも我慢の連続ですが、私たちはあきらめません。
あの時、たくさんのご支援とご声援をいただきました。このご恩は一生忘れません。
そして、あの時のご恩をもしお返しできるとしたなら、助けていただいた私たちが、今も元気に頑張っている姿をお見せすることが一番ではないかと思っています。
だから、あきらめません!
すみません、決して気負っているんじゃないんですよ。
もう少し肩の力抜いてもいいよ。充分がんばったじゃないと優しいお言葉も頂戴します。本当にありがとうございます。
震災後の3年で、みなとの従業員から6人の赤ちゃんが誕生しました。今月にはもうひとり。秋には、さらにもうひとり…。新しい命がこうしてみなとにも生まれています。
このことが何よりも嬉しく、喜ばしいことです。生きていれば少なからず辛いこと悲しいことが起こります。でも嬉しいことや喜ぶ顔を見ることもできます。
本日午後2時46分、
無念にもお亡くなりになられた方々に、心静かに黙祷…。
震災では失ったことの方が多いのですが、その後に出会えた多くの方々が財産になりました。
皆様のおかげで、ここまで心折れずに頑張ってこられました。心から感謝を申し上げます。
当初より工場の完成が遅れていますが、被災地では想定内です。
遅くても5月以降には新しい工場から、さらに美味しくなった「たらこ・明太子」をお届けできると思います。
掲載された新聞記事でも書いてある通り、新商品の開発にも力を注いでいます。
「無添加無着色」の特徴である見た目の黒っぽさが改善できた商品。
特許の乳酸菌を使い共同開発した無添加のたらこが新聞に掲載されましたのでご覧ください。
みなとは、前へ前へ、つまずきながらも転ばない。たとえ転んでも立ち上がればいい。
これからも皆様の「美味しい」の一言に支えられ、今やれることを、これからも一生懸命に頑張っていきます。
どうぞこれからも社員一同、皆様のご要望とご期待に応えられるよう、日々努力してまいりますので、
変わらぬご愛顧をいただきますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
平成26年3月11日
湊水産株式会社
愛情たらこのみなと
店長 木村 朱見